ファッションとアートの刺激的な融合は、私たちの想像力を羽ばたかせ、それまでなかったものを作り出したり新しい考え方をするためのチャンスをもたらしました。本展は、伝統と今が共に生きる<未来のライフスタイル>を作り出すために、日本のアーティストと協力し、「アートとともに生きる」ということについて新しい地平を切り開こうと挑戦し続けるものです。
ー椛田ちひろは東京を拠点に活動するアーティストです。紙にボールペンで描くという椛田の技法は、見間違う程に繊細で、ドローイングや彫刻において繊細なインクの線の積み重ねにより力強い表現を成す彼女の作品は、その行き着く先を誰にも予測させません。彼女は国内外で多くの個展やグループ展に参加し、近年では2013年、ニューヨークの第101回ザ・カレッジ・アート・アソシエイション(CAA学会)の「畏れと憤悶の間で:東日本大震災における日本の若手作家の反応」という研究発表で作品が注目されました。
ー村上郁の作品は、身の回りにあるものから発想を得ています。彼女はこれらのものの歴史を調べ、想像を広げ、共感することによって、過去へと繋がるタイムトンネルを通り抜けることができると考えています。彼女の作品はこのように「あちらとこちらに同時に存在すること」というテーマを繰り返し描き出します。
—村上綾はフランス・パリ生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科を修了後、東京と愛知を中心に発表しています。知らぬ間に染み付いた歴史的な背景や取り巻く環境、あるいは内なる原風景を見つめながら選ばれた親密なモチーフを、筆跡や色彩で均一化することから絵画空間を作り上げています。
ー椛田有理は独学で絵画を習得し、東京を拠点に活動するアーティストです。彼女は筆致と図形の反復によるモノクローム作品のシリーズを制作しています。彼女の絵画はそれぞれの作品に与えられた<規則>に従って描かれることを特徴としています。彼女は国内外で数多くの個展・グループ展に参加しています。
(伊勢丹発行「ジャパン・エクスプレス」より抜粋)
主催:伊勢丹
協力:ジャパン・クリエイティブ・センター(日本大使館)
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